205.アメリカ「ゴッド・ブレス・アメリカ」

アメリカ合衆国 / United States of America


移民の精神


 アメリカの祝賀行事でいちばん盛り上がる瞬間は、合衆国籍を取ったばかりのもと外国人が檀の上にあがって、「私はアメリカ人になれて、いまはほんとうに幸せだ」と宣言すると、会場の群衆が感動してわーっと歓呼して、「アメリカ万歳」を唱える、その瞬間だ。


この現象は、アメリカ文明の本質を示す、重要な意味を含んでいる。 つまり「アメリカ人」には、基本的には自分の意志でなるのであって、生まれついてのアメリカ人は、本来の意味の「アメリカ人」ではない。こういう国は、アメリカ合衆国のほかには世界のどこにもない。


から、アメリカ合衆国では、いまでも移民の国の気分が主流である。 「アメリカン・ドリーム」とはみんな同じスタートラインに立って、そこから出発して、自力だけで自分の一生を築きあげる、自分より前の世代からはいっさいお世話にならない、という生き方が建て前とされるために、親から富をひきついで、安楽な生活を送る人は、心ひそかに自分を恥じている。 


アメリカに来るということは、生まれ変わって白紙からやり直すということだ。自身の創造者となり、祖先になることなのだ。 アメリカではすべてが未完である。社会と政治は依然として化学反応をくりかえしている。あらゆるものがいまだに溶解しており、あらゆる反応が還元される可能性を秘めている。 アメリカ人の能力は予測できない

物欲主義


「もっと!」というスローガンは、不満の理論化によって発明された最も効果的な革命のスローガンである。アメリカ人は、すでに持っているものでは満足できない永遠の革命家である。彼らは変化を誇りとし、まだ所有していないものを信じ、その獲得のためには、いつでも自分の命を投げ出す用意ができている。

個人の自由


アメリカは、今後も、同盟国政府を助け、敵の政治的・社会的影響力を封じ込め、アメリカ型発展モデルを布教して回り、市場の秩序における最高の徳である「個人の自由」を推進しつづけるだろう。



2005年1月に行われたアメリカ大統領ジョージ・W・ブッシュの所信表明演説のなかで、「個人の自由」を達成するためのプログラムが見事に要約されている。


「我々は自由の勝利に絶対的信頼を寄せ、前進していく……。これまでにも正義がくじかれることがあったが、人類の歴史には、自由と自由を愛する者によって定義される明確な方向性が存在する」

 

 

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