花輪和一「因果的表現の第一人者」

花輪和一 / Kazuichi Hanawa

因果


「新英名二十八秀句 遠野物語 河童」(1987年)
「新英名二十八秀句 遠野物語 河童」(1987年)

概要


花輪和一(1947年長崎生まれ)は、日本の漫画家。

 

71年に『月間漫画ガロ』に「かんのむし」でデビュー。

 

作者自身の幼少期の体験を元にし、"業”や"情念”に満ちた内面的世界観を伊藤彦造に影響を受けた耽美で猟奇的な画風で描く。

 

比較されがちな作家は丸尾末広。その相違は、大正・昭和・都市を舞台とするのが丸尾であり、平安・室町時代の日本の村落を舞台とするのが花輪である。

 

その日本の村落に潜む情念や業の世界観は寺山修司とマッチし、70年代には寺山率いるアングラ演劇「天井桟敷」や、映画「田園に死す」のポスターを手がける。

 

94年に銃刀法違反で逮捕され、翌年実刑判決がくだされる。97年に仮釈放。

 

長らく猟奇的な作風だったが、自らの刑務所体験を元にした作品『刑務所の中』のヒットや、2000年以降は一般紙で描く機会も増えたこと、また自身の精神的成熟にともない、現在は作品から猟奇的な描写はほとんど見られなくなる。

 

しかし、花輪の本質である「業」や「情念」といったテーマに関しては最新刊「呪詛」でも徹底的に描かれており、花輪ワールドは健在である。

「肉屋敷」(1972年)
「肉屋敷」(1972年)
「田園に死す」(1974年)
「田園に死す」(1974年)
「因果」
「因果」

インタビュー


『ガロ』1992年5月号より
『ガロ』1992年5月号より