【美術解説】マリアン・グッドマン「マリアン・グッドマン・ギャラリー」

マリアン・グッドマン / Marian Goodman

国際的に信頼の高い現代美術のギャラリー


マリアン・グッドマン・ギャラリーは、ニューヨークとパリに画廊を持つ現代美術ギャラリー。1977年に東57番通りで開廊し、1981年に現在の西57番通りに移転する。

 

マルセル・ブロータス、スティーブ・マクウィーン、ガブリエル・オロスコ、アンリ・サラ、ゲルハルト・リヒター、杉本博司など、多くの知名度の高いコンセプチャル・アーティストを取り扱っていることで知られている。また非常に国際性に富むアーティスト群で構成されている。

 

グッドマンは画廊の信念として、ギャラリストは15年~20年は取り扱うアーティストと協力することを約束すべきだと表明している。また自分は取引をする「ディーラー」ではなく、画廊に生きる「ギャラリスト」だというのが本人の考え。

 

画廊のなかで特に作家からの信頼が厚いことで有名で、ドイツ人画家ゲルハルト・リヒターも、イギリス人アーティストのタシタ・ディーンなど多くの海外作家が代理人契約を結んでいる。

 

アート界になじみがない人は、ラリー・ガゴシアンのような派手なタイプの画商ではないため、マリアン・グッドマンの名前を聞く人は少ない。ただ業界通にとっては「マリアン・グッドマン・ギャラリーの個展を見た?」というのが合言葉になっており、業界通か素人かを見極めているようだ。