175.エゴン・ポセルト

エゴン・ポセルト / Egon Posselt


概要


エゴン・ポセルト(1933年生まれ)はドイツの画家。ゲイアーティスト。オーストリア・チロル生まれ。満月がのぼる薄明るい夜に、亀頭のような不思議な建物が立ち並ぶ町並みを、印象派風に描く。


デ・キリコのようなマチエールの建造物に横たわるバナナのような謎の「物体」は、空と大地だけがある無人の荒野で、地上最後の存在のような顔をして聳えたっていたり、寝転んでいたりする。サルバドール・ダリの「記憶の固執」における白いふにゃふにゃの物体の引用であろう。


ゲイアートの中では、やたらと包茎の男性が多いのが特徴で、それがダヴィデ像から地下文脈のように流れる、欧米キリスト教文化圏の「少年愛」「不能の美学」「禁欲」的思想を受け継いでいる。これは稲垣足穂に通じるものがある。日本美術はこの欧米の逆に、春画にせよかなまら祭りにせよ、必要以上に巨大な男根を描く。


謎の物体は、ひとつのときもあれば、いくつか寄り集ったりしながら形作るともある怪しく奇妙な物体。その正体は果たして・・・・・・。ほかにもノーマルなゲイ画や、お花、風景などいくつかのジャンルを横断する器用さも技量も兼ねているが、やはり亀頭幻想風景画の異形さは格別だ。


●公式サイト

http://www.gay-art-gallery-posselt.de/Biographie.html

関連

サルバドール・ダリ

1931年にダリは彼の代表作品「記憶の固執」を完成させた。それは抽象的な柔らかいもの、懐中時計、アリなどのモチーフで構成されており、柔らかくフニャフニャした時計は、規律性、剛直性、決定論的意味を持つ「時間」に対する拒否を意味しているとう。