花蟲「キモカワ、カオス、シュール」

花蟲 / Hanamushi

キモカワ、カオス、シュール


概要


花蟲(1981年生まれ)は日本のアニメーション作家、イラストレーター、ウェブコンテンツ作家。横浜生まれ横浜デジタルアーツ専門学校卒業。キモカワ、カオス、シュールな作風を得意とする。

 

2010年頃まではウェブサイトと公募をおもに活動場所としてきたが、最近では、ミュージシャンとのコラボ作品やオリジナルグッズの販売、CDジャケットのデザイン、画集出版、個展開催など活動領域が広がっている。

 

代表的な作品は、2005年に制作した「ポックのともだち」。インタラクティブなウェブ絵本+アドベンチャーゲームとして制作したもので、森に住む心のかけた少年ポックが冒険をするという内容。Flashゲーム系サイトを中心に話題になり、攻略サイトも立てられ、またアクセス負荷でサーバがダウンしたほど人気を博した。

 

ゲーム性だけでなく、その感動的なストーリー性も高く評価されている。インタラクティブ系Flashゲーム「samorost」や「FLOW」に影響を受け、「これと同じシステムのゲームを作りたい」と思って制作を始めた。

 

「花蟲」のサイト名の由来は中国にある。元々、中国や香港などのアジアンゴシックホラーが好きだったことから「中」を「虫」に、「華」を「花」にして、逆から読んで「花蟲」になった。


影響を受けているのは、アーティストではなく、実はゲームクリエイター。PSゲーム「Moon」のキャラクターデザイン倉島一幸氏や、「タクティクスオウガ」のキャラクターデザイン吉田明彦氏の影響を受けている。

 

「少し上の年代の人は、美術界の巨匠や映画など、いわゆるハイカルチャーの影響を受けて作品を作っているかもしれないけど、自分は、おそらくハイカルチャーの影響を受けて作ったゲームとかから影響を受けていると思う。だから、二次的というか、ハイカルチャーの孫みたいな感じなのかな」と話す。そのほかには、ヤン・シュヴァン・クマイエルの影響も大きいという。

 

花蟲のサイトには、ユニークな虫のイラストがたくさんある。だが実のところ、野山映さんは、触りもできないほど虫が大嫌いだそうだ。「虫が気持ち悪くて仕方ないから、逆に魅力」なのだという。それは、ホラーマンガ家の多くが、お化けが好きではなく、気持ち悪いと思うからおどろおどろしく描く感じと似ているという。

 

2006年には、Flashアニメーション作家としても注目を集めるようになる。ネットの映像祭「slashup04」に制作された「空想少女」が、NHKのデジタルアート番組「デジタル・スタジアム」に投稿したところ、ベストセレクションに選出。空想少女は、絵本を読んで空想に耽っている少女の脳内をアニメーション化した作品だ。ヨーロッパの絵本やチェコのアニメーションのようなシュルレアリスムな雰囲気をかもし出している。

 

また、ペンタブレットで黒く塗りつぶして、あとで消しゴムツールで余計な部分を消し取って、個性的な黒い線を浮かび上がらせる「デジタル版画」というオリジナルな手法を用いた点も評価された。

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