バルテュス「猫と裸婦」

官能的な肢体の少女と面白がって真似る猫


概要


「猫と裸婦」は1948年から50年にかけてバルテュスによって制作された油彩作品。65.1×80.5cm。モデルはジョルジュ・バタイユの娘のローランス・バタイユ。


椅子に座って官能的な表情でのけぞる裸婦の背後には、どこか官能的な裸婦を真似るような、しかし表情は官能的ではなく笑っている猫が描かれている。猫は基本的にバルテュスの自画像なので、バルテュスと思って良いだろう。裸婦の足元に洗面器、タンスの上に水差し、椅子には白いタオルがかけられいるので、水浴びをした直後の裸婦の絵であると思われる。


右側には服を着た後ろ姿の女性が窓際にたって手を広げているが、おそらくこれは、裸婦と同じ人物ではないだろうか。光を浴びて何かを正面から受け止めようとしている。


なお、「猫と裸婦」は「決して来ない時」との連作である。

金子國義のように、女を「少女」「思春期少女」「娼婦」と分類したときにバルテュスほど「思春期少女」がかえた作家はなかなかいるまい。

「決して来ない時」(1949年)
「決して来ない時」(1949年)