【作品解説】アルフォンス・ミュシャ「黄道十二宮」

黃道十二宮 / Zodiac

時を象徴するミュシャの代表作


概要


「黄道十二宮」は1896年にアルフォンヌ・ミュシャによって制作されたリトグラフ。ミュシャ作品において最もよく知られている作品である。

 

元々は、印刷業者のシャンプノワの依頼で室内用カレンダーとして制作されたもの。ミュシャのほぼ最初の契約上の仕事だったと言われている。評判が高かったことから、その後、雑誌『ラ・プリュム』の編集長が、版権を購入して、雑誌のカレンダーなどにも使われるようになる。その後、さまざまな形で何度も再利用され、少なくとも9種類のパターンが存在しているという。

 

地上から見たときに太陽が描く軌跡を「黄道」という。「十二宮」はその黄道を十二等分し、各部分に星座を当てはめたものである。12の月を描くカレンダー制作のためこのような構図になった。十二宮のシンボルを背景に美しい横顔を見せる女性の、髪飾りや首飾り、また波打つ髪の装飾的な美しさは、デザイン的に見事な調和がとれており、ミュシャ作品の中でも完成度の高い作品であることは間違いない。

 

「黄道十二宮」 の主題は時」であり、主題にともなって星座、不滅のシンボルの月桂樹、昼と夜を表す日月、昼と夜の象徴 ヒマワリとケシなど時を象徴するモチーフがあちこちに描かれている。美術様式はもちろんアール・ヌーヴォーで、装飾的な曲線と女性の髪、そして植物の曲線形態が一体化され観る者に心地良い印象を与えることに成功している。 

 

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