ヤロミール・イレシュ「ヴァレリエの不思議な一週間」

ヴァレリエの不思議な一週間

チェコ・ガーリー・シュルレアリスム・ムービー


概要


「ヴァレリエの不思議な一週間」(邦題:闇のバイブル 聖少女の詩)は、1970年にヤロミール・イレシュによって制作されたチェコスロヴァキアのシュルレアリスム映画。


1932年にシュルレアリスム詩人Vítězslav Nezvalが出版した同タイトルの小説を原作としている。


映画内容は、方向感覚を喪失して夢の中で生きているような思春期少女のシュルレアリスティックな感覚を映像化したもので、吸血鬼ホラーとファンタジーの両方の要素がブレンドされている。ガーリー・シュルレアリスム・ムービーの傑作の1つ。現在もゴスロリ周辺などに根強い人気がある。


撮影そのものは1969年、主演少女ヤロスラバ・シャレロバが13歳のときに行われ、1970年にチェコ南端にある町スラヴォニツェ周辺で公開された。

トレーラー


「ヴァレリエの不思議な一週間」のトレーラーですが、この映画の世界観を簡潔にまとめている気がします。

あらすじ


「ヴァレリエの不思議な一週間」は、シュルレアリスム作品なので、「アンダルシアの犬」と同じくストーリーを追おうとしても意味がよく分からない。詩的映像として楽しむ鑑賞方法がベストである。

 


映画は初潮が始まったばかりの13歳の少女ヴァレリエ(ヤロスラバ・シャレロバ)の睡眠シーンから始まる。ある夜、睡眠中のヴァレリエのもとに青年(ヴァレリエの兄の名前を語っている)がやってきて、ヴァレリエのイヤリングを盗む。イヤリングが盗まれたことに気づいたヴァレリエは、起きて青年の後を追いかけようと家の外に出ると、突然、白いマスクで顔を覆った男に出会う。ここでシーンは切り替わる。


次の日、ヴァレリエがプールで泳ぎながら、水面を見つめていると、突然、青年の手が上から現れて、盗んだイヤリングを返す。その後、ヴァレリエは自分の家に戻り、ベッドに寝転がり、眠りに落ちると、水浴びをしている女性たちのシーンに切り替わる。ヴァレリエは自分の身体を触りながら、木かげから水浴びをしている女性たちを興味深くのぞく。


シーンは切り替わる。ヴァレリエの町に宣教師の集団がやってきて、隣人の結婚式が行われる。結婚式のパレードの群衆の中に、白いマスクの男の姿を見つける。その白いマスクの男について祖母に話すと、「それは私の昔の恋人かもしれない」と話す。


シーン切り替わる。ヴァレリエが、ピアノのレッスンをしていると、伝書鳩が飛んできてヴァレリエのもとに手紙を届ける。その手紙には町の処女全員を集めた教会の説教会が行われるという事が書いてあり、ヴァレリエも処女集会に参加する。説教会のあとにヴァレリエのイヤリングを盗み、彼女に処女集会の手紙を送ってきた青年が、鎖にかけられているの発見し、彼を助ける。青年はヴァレリエの家の庭や結婚式のときにいた白いマスクの男はモンスターだと話す。

 

この後、白いマスクのモンスターはヴァレリエを誘拐し、教会へ連れていき、そこで祖母が祖母の昔の恋人の司祭に暴力行為を受けてるところを強制的に見せつけられる。祖母はヴァレリエがあとを継ぐ予定になっている家を司祭に販売してしまう。

 

ヴァレリエの家を司祭がのっとった後、ある夜、司祭はヴァレリエのベッドルームに入ってきて、彼女にセックスを試みようとする。抵抗すると、ヴァレリエは魔女裁判にかけられてしまい、火あぶりにされる・・・(終わり)