マルレーネ・デュマス

マルレーネ・デュマス / Marlene Dumas

人種差別や性を主題としたポートレイト


概要


マルレーネ・デュマス(1953年8月3日生まれ)は南アフリカ共和国生まれの芸術家、画家。現在はオランダのアムステルダムで活動している。


南アフリカのケープタウンがアパルトヘイト(人種隔離政策)の下にあったこともあり、おもに人種差別を主題としたポートレイト作品を描くことで知られる。性やポルノを主題にしたものも多く、自身が娘ヘレナを出産した時期は、妊娠と赤ちゃんを主題とした作品シリーズを展開。


ヴェニス・ビエンナーレ(1995,2005)、ドクメンタ(1982,92)などの国際展で高い評価を得ている。

概要


人種差別


デュマスは1972年から1975年まで南アフリカ共和国のケープタウンにあるケープタウン大学で学ぶ。


その後、1976年にオランダのアムステルダムに移住し、1979年から1980年までアムステル大学に入学し、絵画と心理学を学んだ。


1984年にデュマスは、現在にいたる頭部や全身のポートレイト絵画を始める。1980年代のなかばには「夜の生物の目」というタイトルの絵画シリーズを発表し、人種問題や倫理的不寛容性をコンセプトにした作品を探求するようになり、このコンセプトは以後のデュマスの芸術コンセプトとなった。


1985年の「ホワイト病」は、医療写真を元にした青い目の病気を患わった南アフリカ人女性の絵の作品で、アパルトへイドにおける病気を投影したもので、デュマス自身のお気に入り作品の1つだという。エゴン・シーレやレオン・ゴラブといった巨匠美術家の影響がデュマス作品には見られると言われている。半透明の白色の塗料は、幽霊のような陰影を帯びさせ、描かれている人物が病気であることほのめかしている。


妊娠と赤ちゃん


1980年代後半から1990年初頭に、デュマスは妊娠と赤ちゃんを主題にした作品制作を始めるようになる。これは1987年にデュマスが娘ヘレナを出産したことが作品へ影響を与えている。このシリーズで最も有名な作品は「現生人類」で、赤ちゃんのポートレイトシリーズである。

ポルノ


1990年代なかばになると、デュマスはアパルトヘイトを主題にした作品に戻る。1998年から2000年にわたって、写真家のアントン·コービンとコラボレーション活動を始め、デュマスは「ストリッピング・ガールズ」というプロジェクトを開。


それはアムステルダムにおけるストリップクラブやピープショーなどポルノを主題にした作品で、コービンがショーで写真を展示する一方、デュマスはポラロイド撮影を行い、その写真を元に絵画制作を行った。