William Thomas Thompson

ウィリアム・トーマス・トンプソン / William Thomas Thompson

ミリオネアからギラン・バレー症候群への移行


概要


ウィリアム・トーマス・トンプソン(1935年生まれ)はアメリカのアウトサイダーアーティスト。


脳内に浮かび上がるイメージの大群をひたすらキャンバスに叩きつけていくことしか頭にないオートマティスム系画家。 制作点数はすでに1000点を超えるともいわれており、いくつかのバージョンが制作された代表作『黙示録』は、全体を展示すると横幅が90メートル以上にもなる超大作。


ウィリアム・トーマス・トンプソンは、サウスカロライナ州の信心深い農家に生まれ、13歳のときにプロテスタントのバプテスト派の洗礼を受ける。


1950年代に高校を卒業したあと、兵役を務めるためアメリカ陸軍信号隊に入隊。除隊後、1957年にグリーンヴィルで「ファイブ・アンド・タイム」の店を開き、造花の卸売業を始めた。ビジネスは大成功し、トンプソンはヨーロッパやアジアから製品を輸入したり、彼自身が飛行機で移動して、香港に事務所をかまえもした。ついにミリオネアにもなった。


しかし70年代にはいるとトンプソンのビジネスは失速しはじめる。41才でギラン・バレー症候群、膝の下がマヒする難病を発症し、手も部分的に動かなくなりはじめ、翌年に事業が破綻し破産。


1989年に香港から本土へ戻る際、なんとかビジネスを続けようとマヒ状態の治療を受けるため、ハワイのオアフ島へ移動。そこで、日曜日の朝に教会のミサに出席していたところ突如、神様からのお告げを受ける。絵画道具一式を購入。持病による肩、手、足の震えは改善の兆候もないままに、絵画制作に没入しはじめる。