【作品解説】マルセル・デュシャン「3つの停止原理」

3つの停止原理 / 3 standard stoppages

缶詰にされた偶然


概要


「3つの停止原理」は1913にマルセル・デュシャンによって制作されたオブジェ作品。紺で塗られた3つのキャンバスそれぞれにひも、3枚のガラス板、3本曲線定規。「大ガラス」の上部、花嫁の一部。

 

デュシャンは、1メートルの長さのひもを、1メートルの高さから水平に落とし、それを3回繰り返しました。そして、そのときにできた曲線にゆがんだ状態のまま、3本のひもをそれぞれキャンバスにニスで固定しました。このキャンバスに貼り付けた1メートルのひもは、横から水平に眺めると、縮んだ1メートルになってしまいます。

 

この3本の固定されたひもから、そのゆがんだ線にそって切り取られた3本の木製の曲線定規が作られました。この木製定規は、クロケットのスティックを入れる箱に収められました。

 

これをデュシャンは「缶詰にされた偶然」と呼びましたが、「論理的な現実」に対するものとして「純粋な偶然」を選び出そうと考えたようです。

 

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<参考文献>

マルセル・デュシャン展 高輪美術館 西武美術館