【作品解説】サルバドール・ダリ「回顧的女性胸像」

回顧的女性胸像 / Retrospective bust of a woman

ミレーの「晩鐘」から着想を得た彫刻作品


「回顧的女性胸像」
「回顧的女性胸像」

概要


「回顧的女性胸像」は1933年にサルバドール・ダリによって制作された彫刻作品。超現実オブジェ。1977年にブロンズ像として復元され12点つくられている。諸橋近代美術館で鑑賞することが可能。


ダリによれば、農作業をする夫婦が、教会から聞こえる夕刻を知らせる鐘に合わせて祈りを捧げているミレーの「晩鐘」から着想を得たという。


若い女性の頭部には、インク壺を載せたパンが置かれている。このモチーフと構図は「カタルーニャのパン」とほぼ同じであるが、二人の人物が描かれており、この二人がミレーの「晩鐘」に描かれている人物である。なおパンは「カタルーニャのパン」と異なり、柔らかくなっている。


首にはトウモロコシと走馬灯が首飾りのようにかけられている。これは「ゾートロープ」問わ呼ばれるもので、走馬灯と原理は同じだが、こちらはアニメーションのように連続した動きを描いている。描かれている男性はダリに似ている。


また、額にはダリにとって「死」を象徴するアリが群がっている。

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