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【美術解説】烏合麒麟「暴力やテロを賛美するアートに疑問を投げかける中国の画家」

烏合麒麟 / Wuheqilin

暴力やテロを賛美するアートに疑問を投げかける中国の画家


オーストラリア兵が子供の喉を切り裂くCG
オーストラリア兵が子供の喉を切り裂くCG

概要


烏合麒麟(1980年代生まれ)は中国のCG(コンピューター・グラフィック)画家、戦狼芸術家。中国外務省情報部副部長の趙立堅がツイッターにアップロードして物議をかもした画像の作者として知られている。

 

2020年12月、趙はオーストラリア兵が子供の喉を切り裂くCGをTwitterに投稿して物議をかもす。オーストラリアは中国に対し謝罪を要求するが、中国は翌日、謝罪要求を拒否した。趙がツイッターに掲載する1週間前の11月23日にこの画像を微博で発表している。

 

中国の領土であるはずの香港のデモに外部勢力が関与していることを知り、危機感を覚えて制作した『進撃的国漫人』(進撃の中国人漫画家)という作品を自らの微博アカウントに公開して注目を集めた。

 

烏合麒麟は趙立堅が自分の作品をツイートしたことに興奮し、「趙監督、めちゃくちゃパワフル!彼らの尻を蹴りあげましょう!私のために武装解除してください!!!」と微博に書いている。

 

中国のプロバガンダ・アートの新世代


 烏合麒麟は、テロや暴力は批判されるべきなのに、香港のプロテストたちは、漫画や文芸作品を使うことで、暴力を美化し粉飾した香港のプロテスト・アートを批判している。

 

2019年には「香港警察を醜く、自分たちテロリストを英雄のように描いた。そこで自分は自分の武器を使って反撃したのだ」-と述べ、火炎瓶を持った自由の女神に香港の活動家が跪く「偽物の神(偽神)」というCGを発表した。

 

 

烏合麒麟のソーシャルメディアのフォロワーの数は、その後100万人に増加し、中国のプロパガンダ・アートの新世代としての作品を称賛する人もいる。

「武漢日記」に対する批判作品「臣下に冠を授ける(為弄臣加冕)」


また、「臣下に冠を授ける(為弄臣加冕)」という、刃物が刺さった血染めの本を手にかしずくピエロに王様が冠を授ける絵を微博で発表している。これは、国際的な反響を呼んだ「武漢日記」が海外で出版された方方に対する批判だという。

 

「自分は断固とした国家主義者だ。自分はまず中国人であり、その次に文芸工作者なのだ。創作は自由だが、国家意識を持たねばならない。自分だったらまず外国での出版を断っていただろう」彼は番組でこう語っている。