【作品解説】草間彌生「無限の鏡の部屋:ファリスの平原」

無限の鏡の部屋:ファリスの平原 / Infinity Mirror Room - Phalli's Field

ブレークスルーのきっかけとなった最も重要な「鏡の部屋」作品


草間彌生「無限の鏡の部屋:ファリスの平原」(1965年)
草間彌生「無限の鏡の部屋:ファリスの平原」(1965年)

概要


「無限の鏡の部屋:ファリスの平原」は、1965年にニューヨークのカスラーヌ・ギャラリーでの個展「フロア・ショー」で初めて公開されたインスタレーション作品。間がブレークスルーするきっかけとなった最重要作品の1つ

 

これまでの活動で、草間は20以上の異なる「無限の鏡の部屋」シリーズを制作している。「ファリスの平原」は最初の作品である。

 

15平方フィートの鏡の部屋の床に、赤と白の水玉模様の布で覆われた数百点のぬいぐるみ製の陰茎(ファリス)のようなものが敷き詰められており、壁には鏡が貼り付けられている。

 

草間は1962年から1964年の間に、何千ものぬいぐるみ製の陰茎を制作し、それらを家具に貼り付けた「アキュミレーション・スカルプチャー(集積彫刻)」を制作している。ファリスの平原は集積彫刻の延長線上にある作品である。

 

当初、草間は部屋全体を陰茎状の物体で覆われた幻覚的な世界にしよと考えたが、自分自身もまたお手伝いをする人にとっても精神的にも肉体的もつらいことがわかり断念。そこで、反復性のある鏡を部屋の壁に敷き詰めるアイデアを思いついたという。

 

それどころか鏡の反射面によって、彼女自身が制作できる点数よりもはるかに物理的限界を超える世界観を創造することができたという。

 

■参考文献

Infinity Mirror Rooms – Yayoi Kusama: Infinity Mirrors | Hirshhorn Museum | Smithsonian 

Into the Land of Polka Dots and Mirrors, With Yayoi Kusama