【美術解説】前澤友作「バスキア作品を1億500万ドルの最高額で落札」

前澤友作 / Yusaku Maezawa

日本で最も高額な現代美術作品を集める新世代メガコレクター


パブロ・ピカソ《女性の胸(ドラ・マール)》。2016年秋に2230万ドルで購入。
パブロ・ピカソ《女性の胸(ドラ・マール)》。2016年秋に2230万ドルで購入。

概要


生年月日 1975年11月22日
国籍 日本
出身地 千葉県
職業 実業家、コレクター
おもなコレクション ジャン=ミシェル・バスキア、パブロ・ピカソ

前澤友作(1975年11月22日生まれ)は日本の実業家、現代美術家コレクター。1998年にスタートトゥデイを創設。2004年にファッション小売りサイト「ZOZOTOWN」を創設。『フォーブス』誌によれば、2017年5月時点で36億ドルの資産を有しており、日本の富裕ランキングでは14位に位置づけされている。

 

前澤は2012年に東京を基盤とした現代美術をサポートする「現代芸術振興財団」を設立し、次世代の現代美術の柱となる若手アーティストをサポートする事業を始めた。現代芸術振興財団は現在、年にコレクション展や公募展を開催している。

 

前澤は2016年5月にニューヨーク・クリスティーズのオークションで、ジャン=ミシェル・バスキアの絵画を5730万ドル(約62億)で落札。翌年の2017年5月に、サザビーズ ニューヨークのコンテンポラリーアート・イヴニングオークションで、ジャン=ミシェル・バスキアの絵画を1億1050万ドル(約123億円)で落札し、バスキア作品では最高落札額を更新した。

 

また2016年の同じオークションで前澤はほかに、ブルース・ナウマン、アレクサンダー・カルダー、リチャード・プリンス、ジェフ・クーンズなどの作品を落札し、2日間で9800万ドル以上を現代アートに費やしている。

 

ほかにも、河原温やロイ・リキテンスタイン、ジャン=ミシェル・バスキア、アンディ・ウォーホル、ドナルド・ジャッドや、マーク・グロッチャン、エイドリアン・ゲーニー、ジョン・チェンバレン、ダン・フレイヴィン、ジョナス・ウッドなどの作品を多数所有している。また、前澤は千葉に自身の芸術コレクションを収めた現代美術の美術館を設立する予定だという。

2016年5月にニューヨーク・クリスティーズで前澤が落札した作品


ジャン=ミシェル・バスキア《Untitled》 1982年 5730万ドル
ジャン=ミシェル・バスキア《Untitled》 1982年 5730万ドル
クリストファー・ウール《無題》1990年 1390万ドル
クリストファー・ウール《無題》1990年 1390万ドル
リチャード・プリンス《ランウェイ・ナース》2007年 970万ドル
リチャード・プリンス《ランウェイ・ナース》2007年 970万ドル
ジェフ・クーンズ《ロブスター》2007年 690万ドル
ジェフ・クーンズ《ロブスター》2007年 690万ドル
エイドリアン・ゲニー《フィンセント・ファン・ゴッホ風の自画像》2012年 260万ドル
エイドリアン・ゲニー《フィンセント・ファン・ゴッホ風の自画像》2012年 260万ドル
アレクサンダー・カルダー《Sumac 17》1955年 580万ドル
アレクサンダー・カルダー《Sumac 17》1955年 580万ドル
ブルース・ナウマン《EAT WAR》1986年 169万ドル
ブルース・ナウマン《EAT WAR》1986年 169万ドル