【作品解説】サルバドール・ダリ「皿のない皿の上の卵」

皿のない皿の上の卵

Fried Eggs on the Plate without the Plate

ダリが子宮にいたときの風景


「皿のない皿の上の卵」(1932年)
「皿のない皿の上の卵」(1932年)

概要


「皿のない皿の上の卵」は1932年にサルバドール・ダリによって制作された油彩作品。60 X 42 Cm。アメリカ、フロリダにあるダリ美術館に所蔵されています。

 

ダリが生まれる以前の子宮内にいたときの記憶を元に描かれた絵画だそうです。ダリによれば、子宮内の色は、赤、オレンジ、黄色、そして青みがかった炎の色だったらしく(本当なのか)、子宮内の光景がそのまま作品に反映されています。

 

紐に結び付けられた中心にある目玉焼きはヘソの緒に繋がれた胎児を表すのと同時に、柔らかくなった男性器やダリ自身の自画像を表しています。いわゆるダブル・イメージですね。この目玉焼きが皿のない皿の上の卵です。

 

一方、皿の上にある2つの卵は、ガラの突き刺す眼や胸を表しており、同時に「母親」とのダブルイメージのようです。

 

また、左上の建物で窓をのぞいてる二人の人物は父と兄といわれており、壁にかかっている時計やトウモロコシは妹といわれています。兄と父は堅固な壁の向こうで距離を描かれ、親密感のある妹は内側に配置されています。

 

しかし、壁にぶらさがっている水滴型の懐中時計との並列を見ると、卵の方は精巣を表現しており、壁にかかっている赤トウモロコシが陰茎を表現しているともいわれています。

 

●参考文献

・上野の森美術館「ダリ回顧展」図録

フロリダ・ダリ美術館

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