【作品解説】パブロ・ピカソ「サルタンバンクの家族」

サルタンバンクの家族 / Family of Saltimbanques

ピカソの「バラ色の時代」の代表作


概要


作者 パブロ・ピカソ
制作年 1905年
メディウム カンヴァスに油彩
サイズ 212.8 cm × 229.6 cm
コレクション ナショナル・ギャラリー (ワシントン)

《サルタンバンクの家族》は、1905年に描かれたピカソの「バラ色の時代」の代表作。「サーカスの時代」と呼ばれるときもある。

 

作品では、砂漠を背景として巡業するサーカス芸人のサルタンバンク一家が描かれている。常に一緒に行動しているように見えるサーカス芸人たちだが、絵の中の6人は互いに目を合わさず、コミュニケーションのようなものは感じられない。

 

サルタンバンクとは旅芸人のことで、通常のサーカス団とは違って、おもに路上で大道芸を披露していた人たちである。つまり芸人のなかでも、サルタンバンクはそのなかでも最下層に属していた集団といえる。

 

この作品は「青の時代」の後の1904年後半から1906年初頭に描かれた「バラ色の時代」の作品で、ピカソはサルタンバンクを主題にした作品に熱心取り組み、よくモントマトレのサーカス劇場に通っていた。

 

美術批評家たちの多くはこの作品について、サルタンバンク一家はピカソのポートレイトであり、サルタンバンク家族を通して「独立精神」「孤独」「貧しさ」「放浪」といったさまざな要素を象徴的に表現していると指摘する。そのため、背景はパリではなく砂漠に設定されている。

 

この作品は、1910年のヴィネツィア・ヴィエンナーレでスペインのブースから出展されたが、委員会の判断で不適切と見なされブースから取り除かれた。